相続:後妻はこうして父の財産を喰い尽くした

後妻 vs. 前妻の子ども 実践編

第2話:弁護士は本当に必要か?

事業(薬局)で得た利益は、自分たち(父と後妻)が好きにすればよい。
その代わり、事業で発生した負債(借金)も、自分たちで返済しろ。
借金だけこちらに押し付けようとするな。
祖父の代からの家にまで手を付けるな!

父の死と借金の事実を知った直後の私の直感的な主張は、この後もずっと続きます。
(補足:後妻は父の薬局の専従者だった)

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GWが明けると、立て続けに弁護士と面会。
5月1日に予約した3件+物足りなくて追加で予約した1件。
まるで、仕事での「アイミツ(相見積もり)」のようです😅

以前なら、わざわざ弁護士事務所へ出向いて面会しなければいけないところ、コロナの恩恵でしょうか、今はオンラインでも面会可能なところが多いようです。
さらには、どうやら裁判もオンラインで済ますこともあるのだとか。
それは、かなりビックリだ!

ちなみに、弁護士は、なにも被相続人の住所地でなくても問題ありません。
私が探したのは、すべて関東の弁護士。
いざ調停や裁判になれば、出張費がかさんで弁護士報酬が跳ね上がりますが、数と競争原理から言って、経験豊富で優秀で癒着のない弁護士が多く存在するだろうとの判断です。
田舎に行けば行くほど、士業(弁護士、税理士、司法書士など)が関係各所に癒着していたり顧客とグル(共謀)だったりするケースが多いですからね。
「同じ地域の弁護士どうしだと、なあなあになってしまう」という友人からの貴重なアドバイス

相続トラブルという極めてプライベートな事件で、場合によっては一族の恥でもあり、一般的にはあまり外部に話さないことが多いと思います。しかし今回のケースは、私はSNSで親しい友人たちに積極的に公開しました。なにしろ後妻は赤の他人ですから、一族とは無関係。それ(SNS公開)が功を奏し、多くの友人たちからアドバイスと励ましをもらえたおかげで、諦めずに今日まで頑張り続けられたのです!

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話を戻し…
そして、弁護士4件に面会した結論から言えば、

もしかすると、弁護士いらないかも…

相続に限らず、弁護士を使ったことがある人なら多少なりとも感じていることだと思います。

その理由として…
本やネットに書いてあるようなことしかアドバイスしない
がダントツじゃないでしょうかね。

私もそう感じました。
まあ、「無料相談」という名目なので、弁護士も商売にならないだろうから、出し惜しみしているのかも知れませんが。
相談時間はだいたい1時間が平均的、30分というところもあるので、無駄な話はできません。とにかくこちらが主張したいこと、聞き出したいことを理路整然とまとめ、時間内にできるだけ多くの情報を引き出すことが必要です。(そのためにGW中に相続本を読破したのです!)

4件のうち、
・1つはまるでダメ、本に書いてあることすら知らないこともあった。

・1つは「普通ならソク放棄案件」と取り付く島もない。さらに「次の約束があるから」と話の途中で切り上げられてしまい不愉快な思いをした。

・あとの2つは、こちらの心情も理解して良い感触だったが、さらに詳しい情報と進展を話すと、及び腰になったので、任せられないと判断。

ソク放棄案件」と言われるのも仕方ない。
なにしろ、見えている情報としては、不動産と借金しかなくて、見せかけの相続財産総額はほぼゼロですからね。(そうなるように後妻が周到に作り上げたスキームなので)
弁護士としては、成功報酬(得られた経済的利益の10%ぐらいが平均的)は期待できないし、面倒くさいから担当したくない、というのが正直な気持ちでしょう。弁護士も商売だからそれは仕方ないと理解します。

一方、依頼する側が最も気になるのは弁護士報酬。
実際に、着手金が20~30万円、成功報酬も含め最低100万円ぐらいが相場
場合によっては財産をほとんど得られないのに、弁護士報酬ばかりかかるのは困ります。

それで、多くの一般人はこの時点で戦意喪失、諦めて泣き寝入りするのでしょう。
それも後妻が狙っていたことだと思います。

でもね、今回のケースは違います!
なぜなら、我々前妻の子どもは、長年父と交流を持てず、危篤状態も知らされず、葬式にも呼ばれず、最後の別れをする機会を奪われたのです。
さらに自分たちが作った借金までこちらに押し付けてきた
そんな後妻を許せない、と思うのは当然の結果でしょう。
ここで放棄したら、後妻の思うツボ。

目に見えている事実と、感情のぶつかり合い。
ここが相続の難しい点だと実感しました。

せめて父の死に際に会わせてもらえていたら、葬儀に立ち合い形見分けをさせてもらえたなら、都合よく借金を残すような姑息なことをしないでいたなら、もっとスムーズに相続が終っていたと思います。
すべては後妻の強欲さが招いたこと。

弁護士報酬(または得られる相続財産ー弁護士報酬の差額)は100万円まで。
当初の私は、たまたま資金的に余裕があったので、そのように上限を設けて弁護士を依頼しようと思ったのです。

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そして感情はさておき、今いちど冷静に思考を巡らせます。

まず、相続で争うのは「目に見えている事実」、つまりは被相続人の死亡時点の資産と負債をどうするか。
でも、その資産と負債は、ある日突然、降って湧いたものではありません
特に父の場合は、個人事業主として薬局を経営していたので、その収支・損益の蓄積の結果が死亡時点の資産と負債なのです。そして後妻は薬局の専従者として経理全般を牛耳っていた
したがって、死亡時点に見えている融資残債1800万円だけにフォーカスするのは片手落ち(不適切な用語ですみません)。なぜそんな状態に陥ってしまったのかを究明しないことには解決しないはず。
これは会計上の事件なのです。

「薬局のことは薬局の中で完結しろ!」という私の主張は、ここに所以します。

そして、多くの弁護士が会計にあまり精通していないことが、初動の面会でよくわかったので、現時点では弁護士は要らないという結論に至りました。

また、仮に相続を放棄するとしても、
何も事実がわからないまま直ちに放棄するのと、
② 何が起こっていたのか事実を究明したうえで放棄するのとでは、
当事者として納得の度合いが違います
①の場合だと、後妻がピンハネした、後妻は嘘つき、と言ったところで、「親族間の恨みで妄想で言っているだけ」と思われるかも知れません。
でも、②のようにしっかり事実を追及すれば、もはや「妄想」ではなく「事実」として後妻が父の財産を喰い尽くしたことを証明できます。
感情に動かされず、事実を客観的に見る。
相続に限らず、仕事を進めるうえでも重要な姿勢ですよね。
この考え方は、多くの友人知人に支持されたからこそ、たくさんのアドバイスやエールを送ってもらえたのです。

そう決意したなら、可能な限り、自分で出来ることは自分で追及するしかありません。
ここから戦いの幕開けとなります!

 

ちなみに、後妻は弁護士を雇いました。
最初の通知をよこしてきた後妻の司法書士に対し、「あれもこれも開示しろ!」と、3ページにもわたる一覧表を送ったところ、手に負えないと判断して弁護士にバトンタッチしたようです。
司法書士は上手く逃げたと思います。
逆に、よくこんな案件を引き受ける弁護士がいたものだと思いました。
なにしろ、どこからどう見ても胡散臭い財産内容ですから。
実績を作りたかったのか、それとも、どこか大きな権力に押し付けられたのか。
「絶対に資産をどこかに隠している、移動させてある」と、弁護士自身も内心思っているでしょう、口には出せないでしょうが。

こちらとしては、弁護士がついて良かったです。
後妻は噓つきですが、さすがに弁護士は嘘をつくわけにはいかないですからね。
それに後妻とは直接話したくもないし、顔も合わせたくもないですから。

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  • 令和6年3月13日:父の死亡日(享年82歳)
  • 令和6年4月30日:父の死亡を知った日
  • 令和6年5月1日:弁護士予約
  • 令和6年5月2日~6日:相続の本5冊入手・読破
  • 令和6年5月8日~20日:弁護士面談4件

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【状況証拠・ツッコミどころ 一覧】

  • 4月30日 後妻が用意した相続財産は、不動産と借金がほぼ同額で、現金ゼロ・預貯金5万円。あまりに出来すぎた数字で、怪しさ満点!

 

今日のところはここまで。

 

続く